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不動産投資で安い戸建の現金購入が必勝法!?

『不動産投資を始める‼』

 

不動産投資を始めたい方で、『借金が怖いので安い戸建を現金で買う 』という方が一定数おられます。

 

〇現金で買えば安全なのか?

 

『安価なボロ戸建投資は借金せずにできるから安全 』という考え方があります。しかし、それほど単純な話ではないと考えています。

 

例えば現金100万円で過疎地の調整区域にある再建築不可の物件をオーナーチェンジで買ったとします。確かに、借金はないので返済資金が足りずに困るということはありません。
しかし、不動産投資では思わぬ出来事が色々と起きます。

 

例えば、入居者の退去後にリフォーム費用がかかり、それまでの家賃収入が吹き飛ぶかもしれません。戸建ては広いことが強みですが、その分、リフォーム費用がかかります。
だったら売却しようかと思っても、調整区域でしかも再建築不可ですから次の人に融資はつきません。しかも、リフォームもされていなければ欲しい人は現れないかもしれません。そして、売れなくても固定資産税はかかります。

このような時に大切になるのが、実勢価格です。

つまり、『いくらなら売れるのか?』ということです。100万円の戸建が買った時以上の価格で売れればいいのですが、売れないならば、含み損を抱えていることになります。
逆に、借金をして買った物件でも売ろうとした時にすぐに売れてプラスになるなら、それは含み益を抱えていることになり、安全度は高くなります。
何を言いたいかというと、現金で買っているからリスクがないと考えるのは危険であり、借金をしていなくても、お金が足りなくて困る事態になることは起こりえるということです。

 

〇10年落ちのポルシェ2台と45年落ちのポルシェ1台の物語


初めは借金を怖がっていた人も、借金の旨味を知ると考えが変わり、ローンの引きやすい積算価格や収益還元価値の高い物件に目が行くようになります。その時にも意識したいのは実勢価格です。

オールドポルシェをご存じでしょうか。2リッター空冷式水平対向6気筒エンジン。このオールドポルシェは実勢価格で1,000万円程です。
40年以上経っているので減価償却は2年。2年で償却が終わると簿価は1円になります。そこから利益相殺できそうな年、例えば5年後に売りに出しても1,000万円くらいで売れます。つまり、含み益を1,000万円くらい持っていることになります。

逆に、10年くらい前のポルシェのカイエンを500万円で2台買ったとします。2年で償却して簿価1円×2台になった後で例えば5年後に売るとすると、実勢価格50万円×2=100万円程にしかならないでしょう。含み益は100万円くらいということです。
知らない人が見たら、45年前のボロボロのポルシェ1台を停めてある家と10年前のポルシェカイエンが2台並んで停めてある家を見たとき、どう考えても後者の家の方が裕福に見えるのではないでしょうか?

つまり、『借金が大きいから危険』ということではなく、『借金がないから安全』というような単純な話ではないということです。また、『決算書の表面的な数字が良いから安全』というわけでもありません。見た目は筋肉質に見えて( 純資産が積みあがったように見える決算書 )、銀行から借金ができたとしても、実勢価格が低く売れない物件ばかり抱えていたら、不健康な内臓肥満経営なのかもしれません。

駅前立地のRCビル( 店舗メイン )が積算価格に対してかなり割安だったという理由で購入した方がいます。満室に出来ればそれなりの利回りになる予定でしたが、もともと半数近くあった空室がコロナの影響でさらに増えています。
売りに出そうにも、ガラガラの状態なので誰も買い手がいません。まさに、貸せないし、売れないしの八方塞がりです。それでも、バランスシートでは純資産が積みあがっているように見えるのです。
もちろん、銀行からお金を借りるためには、積算価格や収益還元で決算書の見栄えを良くすることは大切です。しかし、物件が今売ったらいくらで売れるのか? の実勢価格を常に意識しておくことはもっと大切です。そして、本当にリスクの少ない経営を求めるなら、借金の額だけにとらわれず、様々な切り口からその安全性を計ってみてほしいと思います。